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昨年から週一回非常勤で行っているある地方病院での出来事。

今回が二回目の診察であるAさんは82歳。

持病は高血圧ぐらいで、齢の割には、ずいぶん元気な方だ。

体格は大柄。顔も身体も、狸のようで、好々爺といった感じのおじいさんである。

健康の秘訣は何なのだろうかと、若いころの仕事を訊いてみる。

「若い時は、どんな仕事してたんですか? 農業ですか?」

「高校の教師をしてました」

「へえ、先生ですか。国語か何か?」

「いや、体育です」

「体育ですか。私は、高校の頃は、よく、竹刀で叩かれたものです。宿題をしなかったり、テストの成績が悪かったりで・・・・。高校は、B高なんですけどね」というと、

「私も、そこで教えたことがあります」という。

「えっ? いつです? できたばかりの頃ですか?」

「いや、結構最近です」

結構最近と言っても、82歳だから、定年して20年はたつ。25年ぐらい前のことだろうか。

「私は、卒業して30年です。私の頃は、マラソンで有名なC先生がいるころです。C先生、知ってますでしょ?」

「はい。C君ですね。彼は、私の後輩です。よくいろいろ連れて回りました。私も、陸上関係ですから」

へえー、こんなこともあるのか・・・・・。直接教えを受けたわけではないが、Aさん、まあいえば、高校の恩師のようなものである。

B高とは遠く離れた地方都市で、B高と縁がある者同士がばったり出くわしたりするのだから、不思議なものだ。

しかも、こちらから訊いてみてなければ、一生わからなかったことである。

私は、時間を気にしている看護師さんの視線を背中で感じながらも、しばらく、AさんとのB高談義に花を咲かせた。

陸上といえば、都道府県対抗駅伝で、唯一、わが県の女子が優勝した時は、同じB高教員OBのD先生が県の監督を務めていた。

「D君も後輩です。今、県陸連の理事長ですが、時々飲みに行きますよ」と、Aさんはさらりと言う。

これまた、「へえー」である。

となると、この狸のようなおじいさんも、かなり偉い人のようだ。これからは、失礼がないように接せねばなるまい。

どの患者さんとも突っ込んだ話をするというわけではないのだが、ちょっと関心を持ったときは、何か問いかけてみると、こういう、びっくりするような返事が返ってくることもあるから、外来診察はやめられないのである。

もちろん、困った患者さんとの出会いも、ないわけではないのだが・・・・・。
2013.01.10 Thu l 医療(しんみり) l コメント (0) トラックバック (0) l top

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